[線形代数]7. 連立方程式を行列で解いてみよう

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ここから様々な新しい概念が出てきますので、ちょっと難易度が上がってきますが、丁寧に考えれば僕らがやってることは当たり前のことなんです。

それではやっていきましょう。

連立方程式を逆行列を用いて解くというのは考え方はシンプルで一気に答えがでるので気持ちがいいものですが、変数が10個で式が10個とかいう場合には逆行列を求めることは現実的ではありません。

かといって連立方程式を解くのもなんだか嫌ですよね。
今回は行列をつかって連立方程式っぽく解くことを目的にします。

連立方程式の行列表示は覚えているでしょうか、
例えば次の連立方程式は行列の積を利用してこんな風に書きかえれます。

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そうでしたよね。このとき

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連立方程式は変形できますよね。

例えば上の式の両辺を3倍するとこうなります。

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ではこの①式から②式への変形を行列を用いてするとこうなりますよね。

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当然これは連立方程式の同値変形を行列の世界に移しただけですが、行に関する変形を行っていますので 同値 ではなく 行同値 と言います。

それでは、一気に連立方程式の方を解いてみましょう。

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と、簡単に解けました。これを行列の世界で全て表現やってみますと

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ここからさらに行を割り算すると

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左の行列が単位行列になってることを確認してください。

これを展開すると

x=-1

y=2

となり連立方程式の今までの解き方と同じ答えが出ました。

今の行列の変形しているとき、xとyの部分が一つも変わらないので省略してしまって構いません。係数行列と右辺の値を区別するために点線を引きます。

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これをxとyを省略すると下のようになります

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このような行列を拡大係数行列と言います。

そして、この変形では、ある行を定数倍したり、ある行に別の行を足したり引いたりしてますよね。

このような行列の行に関する操作を行基本変形と言います。

行基本変形で許されることは次の三つです。

  1. 2つの行を交換する。
  2. ある行を定数倍(ゼロでない)する
  3. ある行に別の行を加える

となります。

結局やっていることは連立方程式を解いているのと同じなので連立方程式を解くことをイメージすれば理解しやすいと思います。

また、行基本変形でのポイントはゼロを多く作ることです!

それとこの変形をイコールで結ばないように注意してください。これは行同値ですが、明らかに同じ行列とはいえませんよね。

それでは例題を一つ用意しました。

流れが理解できると思います。

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今回やった内容をまとめますと、
拡大係数行列を行基本変形すれば、連立方程式の答えがわかるということですね!
次回では、連立方程式に本当に解が1組ではなく、解がなかったり、無数に解がある場合はどうするのかといった場合を考えていきます。

それでは演習をやってみましょう。

次の連立方程式を拡大係数行列を用いてといてください。

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解答

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