4. モンティ・ホール問題(直感的な方法)

今回はベイズの定理を使わないと勘違いしてしまう問題として有名なモンティ・ホール問題を考えてみたいと思います。モンティ・ホール問題は専門家でさえ間違えたということで有名です。

それではまずはモンティ・ホール問題の内容を見ていきましょう。

「プレーヤーの前に閉まった3つのドアがあって、1つのドアの後ろには当たりの景品が、2つのドアの後ろには、はずれを意味するヤギがいる。

プレーヤーが1つのドアを選択した後、司会のモンティが残りのドアのうちヤギがいるドアを開けてヤギを見せる。

ここでプレーヤーは、最初に選んだドアを、残っている開けられていないドアに変更してもよいと言われる。プレーヤーはドアを変更すべきだろうか?」(wikipediaより引用、一部改変)

という問題です。あなたが選んだドアをAとして、モンティが開いたドアをBとします。そしてCに変更した方が得かというように考えていきます。簡単な図にしました。

直感的には「AもCも当たりの確率は同じ3分の1じゃないの?」というふうに考えてしまいがちですが、そもそもこの時点でおかしいです。

確率の合計は1にならないとおかしいからです

あたりはAかCのどちらかなのですから、この二つの確率の和を取ると、1にならないといけません。当然ですね。

「じゃあAもCも当たりの確率は2分の1じゃないの?」

これも違います

実はこれAとCは全く同じ条件というわけではありません。ここが多くの専門家も間違えた落とし穴です。多くの専門家は想像力が足りなかったように思えます。初見でも直感的にわかる方法があります。

「ドアの数が100枚ならどうだろうか」と考えてみることです。

ドアが100枚であたりのドアは1つとしましょう。

あなたが1つのドアAを選びます。

司会者が残りの99枚のドアのうち、ハズレのドア98枚を開きます。

そして残ったドアをCとします。あなたはAからCに変更した方が得でしょうか?

得です。これは直感的にわかるかと思います。簡単な説明をすると、ドアAはあなたが選んだドアで、司会者は開けることがありません。なのでドアAが当たりである確率は変わりません。

それに対して、ドアCというのは司会者に開けられる可能性がありながら、それに耐え抜いたドアだからです。ドアが100枚あれば、ドアCの方が確率が高いということを実感していただけるでしょう。

ここまでは直感的な話ですが、この感覚は実社会で統計に騙されないために必要だと思います。次回はベイズの定理を使って実際に計算していきたいと思います。ドアの枚数が3枚でも当たりの確率をちゃんと計算することができます。

次回は5. ベイズの定理とモンティ・ホール問題